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健診データの新しい読み方健診結果異常の「組み合わせ」から、耐糖能異常の進行と動脈硬化の危険度を予測する理論です。 公益財団法人高知県総合保健協会 院長・平井学先生が、30年近くの健診医としての経験と、 高知県の50万人もの健診結果をもとに開発しました。
ABOUT THE THEORY
血圧が高いけど、本当に心配しなくちゃいけないの?
肝臓で引っかかったけど、このくらいなら大丈夫って言われた。
昔からコレステロールが高いんだけど、遺伝だから仕方ない・・でもちょっと心配。
見慣れた検査項目の血圧・糖代謝・脂質・肝機能を用い、項目の組み合わせパターンを分類し、 その推移から将来リスク(健康寿命損失年数)を評価します。「肝機能異常」を重要視していることが 特徴で、有所見者の多い高血圧、高LDL血症、耐糖能異常も、単体なのか肝機能等の組み合わせなのかで、 将来リスクが違うことがわかります。
分類されたパターンから、どの項目を改善すると健康寿命損失年数の回復が見込めるかがわかるので、 対象者の生活習慣改善の動機付けに役立ちます。さらに研究を深められ、組み合わせパターンのリスクの 違いは体内の酸化亢進状態と関与しており、耐糖能異常の重症化、動脈硬化による血管イベントの発症等 健康寿命に影響する因子の予測にとどまらず、老化や発がんと深く関わっているといわれています。
SIX INDICATORS
いつもの健診でおなじみの6つの検査値を組み合わせると、64通りのパターンに分類されます。 パターンプロセス理論では、この組み合わせ方から、今の危険度とこれからの見通しを読み解きます。
肝機能
ALT(GPT)
肝機能
γ-GT(γGTP)
脂質
中性脂肪(TG)
脂質
LDLコレステロール
血圧
収縮期・拡張期血圧
糖代謝
HbA1c
THE DISCOVERY
6つの検査値の組み合わせは64通り。50万人以上の健診データの平均を、横軸に年齢、縦軸に肥満度BMIの グラフの中に落とし込んでいくと、この図になりました。正常な人は一番左下(BMI21.2・年齢37歳あたり)に 位置し、検査値の異常が一つ、二つと増えるにつれて、右上へと分布していきます。
64パターンの中で、高血圧のある人に線を引くと青と赤の線上に、耐糖能異常(糖尿病関連)のある人に 線を引くと緑と赤の線上に、それぞれとてもきれいに線を引くことができました。その関連の強さを示す 相関係数(R)は、どちらも0.9を超える結果に。
ここからわかるのは、肝機能(ALT・γGT)や中性脂肪、LDLコレステロールの異常がまず先に現れ、 年齢とともに血圧・耐糖能異常が加わり、最終的に血圧と耐糖能異常の両方を含む組み合わせへと 進んでいくという法則性です。
MOVIE
まずはこちらの解説動画から、理論の全体像をご覧いただけます。
パターンプロセス理論 ~これだけ押さえておこう~
パターンプロセス理論を使った保健指導 ~二つの事例~
FOUNDER'S STORY
1996
健診医としてはじめての原著論文を発表。人間ドック学会で座長推薦を受ける。
2000
空腹時血糖の上昇に先行してGPT・TGが変化する印象を図で表現。
2005-06
HbA1cによる耐糖能異常の始まりを検証。若年男性でGPT・γGTP・TGの有所見率が高いこと、性差が存在することを発見。
2009
95歳を超えて健診を受ける健康長寿の方々のデータから、血管の老化を健診データで予測できるのではと着想。
2015
6項目の検査値異常パターンを用いた「パターンプロセス理論」として体系化。
note「30年間のなぜ?」を読む「実験研究できるわけでもなし、特別な検査を実施するわけでもなく、目の前を過ぎてゆく 受診者のデータを見ながらコツコツ考えてきました。」
RECOGNITION
2026
成人病(生活習慣病)学会
「検査異常パターンを用いた生活習慣病の構造的解釈を基にした保健介入についての考察」
2026
日本総合健診医学会
「健診結果の検査異常パターンからみた職域年齢における生活習慣病の一次予防についての考察」
NEXT STEP
平井先生から、理論の全体像・具体的な症例・保健指導での使い方・企業内での活用事例などを 約6時間で学べます。10〜30分に分割されているので、隙間時間での受講が可能です。